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SHIMANAMI OSHIMA
移住者インタビュー①
住んでみないと分からないことってたくさんありますよね。
情報だけでなく、実際に大島に移住をした方の「実際」の声をお届けします。
Interview.
(右)保居 賢次郎さん(64歳)
趣味:魚釣り
前職:土木関係の建設業
(左)保居ひとみさん(63歳)
趣味:手芸、編み物、お菓子作り
大阪の堺市から今治・大島の吉海町に移住をされた保居(やすい)ご夫妻と夫賢次郎さんのお母様。
今回は賢次郎さんとひとみさんご夫妻にお話を伺いました。
2020年12月11日
インタビュアー:地域おこし協力隊ヒョードー、吉海支所 村上課長
■「寒くないところ」「山があるところ」「釣りができるところ」
▶ヒョードー
「さっそくですが、大島に移住してどれくらい経ちましたか?」
▶賢次郎さん
「1年と8ヶ月くらいです」
▶ヒョードー
「大島に移住をしようと思ったきっかけと移住を決断した理由を教えてください」
▶賢次郎さん
「きっかけって言うたら、まぁここ(大島)に来るまでにいろいろとありましたけどねぇ。
ここに来てみようってなったんは、空き家バンクを見てて、ほんで何か良さそうな家があるなぁと思って。
場所的には、二人で移住先を探すときに「寒いところはやめよう」と」
▶ヒョードー
「分かります(笑)」
▶賢次郎さん
「で、こっち(ヒトミさん)は「山があるところが良い」、僕は「釣りが出来るところが良い」となって、この3つが折り合うところをまぁ探していたんです」
▶ひとみさん
「それとやっぱりお義母さんと同居するっていうのも前提だったのですが、津波とか南海トラフ地震がどうとか、そういうのをすごく怖がるんです。
で、瀬戸内海やったら地震も少ないし、津波も聞いたことなかったので、それならどうだと(笑)」
▶賢次郎さん
「気候もええ所やしねぇ。
で、良さそうな家もあるし、一回見に行ってみようかなぁと」
▶ヒョードー
「ということは、最初に大島に移住するというより、移住をすることが前提で、移住先を探して大島に決まったという流れだったのですね」
▶ひとみさん
「ホントはね、島は物価が高いと思って除外してたの。
だけどね、家の写真がとっても魅力的だったからね。
高知やしまなみとかいろいろ見てみたけれど、やっぱりどこも「帯に短し襷に長し」でねぇ。
で、こっちの家を見せてもらって「これはいいなぁ」と。
暖かいし、家の前が畑だし(保居さんは自宅の目の前で野菜や柑橘を育てている)。
やっぱり畑はしてみたいと思っていたし。
で、潤沢にあるお金じゃないから、将来いくつまで生きれるか分からないけど、豊かに過ごそうと思ったらやっぱり野菜は作らなアカンやろうと(笑)
なので、畑はどうしても欲しかったの」
ご自宅から少し坂を上ったところで柑橘栽培も開始。
見晴らしも良くとても開放的でした。
■すっごい安い値段で美味しい果物も食べれるし、もう言うことない(笑)
▶ヒョードー
「1年と8ヶ月住んでみての率直な感想を教えてください」
▶ひとみさん
「とにかく天気が良くて暖かい。
それはとても嬉しいことやけど、島で橋が通っているから不自由はしないけど、やっぱりその橋代(大島と今治陸地部を結ぶ来島海峡大橋)がねぇ。
これはもう避けては通れない。
島の住人だけでももうちょっと安くねぇ…。
遊びに行くわけじゃない、生活とか病院に行ったりするんだからもうちょっと頻繁に行き来ができたらありがたいです」
▶ヒョードー
「ですよねぇ」
▶ひとみさん
「最初の頃は大島の店も分かんなくて、悩んだりしたけど、この島の人たちが作っているのを食べとけばとても安くつくし、もう年中果物には事欠かないし。
で、例え自分の家になくて買ったとしてもすっごい安い値段で美味しい果物も食べれるし、もう言うことないかなぁと(笑)」
▶賢次郎さん
「役所(大島内にある今治市役所・吉海支所)の周りに何もかもが固まっているから、買い物なんかも便利ですよね」
▶ひとみさん
「何かもう、島の中にあるもので生活できるようにだんだん自分が変わってきてるっていうのはありますね。
島にないものは他所に行ったときに買ったりして、だんだん慣れてきている。
あと、やっぱり畑が目の前にあるのが嬉しいですね。
「ちょっとブロッコリーの虫とりしようかなぁ」と思ったら、すぐに出来るでしょ。
離れた場所にあると「よっこらせ」ってなって、面倒でつい何日も行かなくなったりするでしょ」
なんとMyユンボもあります。
賢次郎さんとユンボが大活躍して、地域の方もいろいろと助かっているようです。
移動中は、吉海支所の住民サービス課の課長(左)と島の魚釣りの話で大盛り上がりでした(笑)
<保居さんがご利用される釣船の心彩丸さんのブログに保居さんの釣果が載っています。すごく立派な鯛です!>
■大正解や(笑)
▶ヒョードー
「移住をする前に不安だったことはありますか?」
▶賢次郎さん
「そんなに不安だったことはなかったなぁ」
▶ひとみさん
「この人(賢次郎さん)も私も元々大阪の人間じゃないからね。
大阪に長いこと居たけど、やっぱりどこか仮住まいな訳よね。
で、私たち夫婦には子供がいないのよね、
そしたら、お義母さんは一緒になるけど、どこに行こうが自由な訳よ。
なんの制限もないのよね。
だからまぁ、日本語が通じるところだったらね(笑)
だけど、自分で最後までっていう気概は持っていないとあかんから、ここに来るとなって、すべて処分してきてる訳やから、ここで暮らすっていう覚悟の下、来てるわよ」
▶賢次郎さん
「うん。覚悟は要いりますよね」
▶ひとみさん
「まぁ、どこに居てても一抹の不安っていうのは年齢と共にでるもんでね。
それはもうどこに居ててもそうだから」
▶ヒョードー
「よく田舎の話で、地域の方がすごく干渉してきて困ったとかって話を聞きますが、その辺はどうですか?」
▶ひとみさん
「それはもう大昔の話でしょう。何にも気にならないですよ。
どっちかっていうともっと来て欲しいくらい(笑)」
▶賢次郎さん
「あ、あと分からん言葉がね…、あのお祭りの言葉、何やったけ?」
▶ひとみさん
「私らがとても困ったのは、個々の祭だの行事だのでびっくりしたのが、”亥の子(いのこ)”!」
▶賢次郎さん
「あぁ、それそれ! 亥の子ねぇ。
もう「何やそれ」ってなって」
▶ひとみさん
「子供が暗くなってから訪ねてきて「亥の子!亥の子!」って言われてね。
私もうビックリしてね、これはハロウィンかって思って!(笑)」
▶一同
「ハハハハハ!」
※亥の子
亥の子(いのこ)は、西日本で旧暦10月(亥の月)の最初の亥の日に行われる年中行事。「亥の子祭り」、「お亥の子さん(おいのこさん)」とも呼ばれる。
子供たちはそれぞれの家から亥の子餅(いのこもち)やご祝儀(お金)を受け取ることもある。正に日本版のハロウィンといったところ。
▶ヒョードー
「移住を検討している方へアドバイスをお願いします」
▶賢次郎さん・ひとみさん
「う~ん。何やろうか…」
▶ひとみさん
「まぁ、ようはそう、覚悟なんやろうと思うけどねぇ。
その…中途半端な気持ちじゃなくて。「生涯ここで」って。
人との関わり合いは都会でも田舎でも一緒だしね、ましてや昔みたいに勝手に玄関開けて入ってくるとか、そういう時代じゃないからね(笑)
お義母さんはそういう風に思ってたみたい」
▶ヒョードー
「大島に移住して良かったですか?」
▶ひとみさん
「大正解…やんな?」
▶賢次郎さん
「うん。良かったんやないかな」
▶ひとみさん
「大正解や(笑)」
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